Google DeepMindは新たな研究で、そのAIが量子コンピュータの開発を加速させるのに役立つことを実証。英国を拠点とするQuantinuumと共同で、フォールトトレラント量子コンピュータの重要な課題であるTゲートの数を減らすという課題を解決した。
Tゲートは、量子回路の実装に不可欠であるが、ネットワークの中で最も高価で、かつ最もリソースを消費するゲートでもある。
この課題を解決するために研究チームは、行列の乗算などのタスクに対して効率的なアルゴリズムを発見できるAIシステム「DeepMindのAlphaTensor」を拡張した「AlphaTensor-Quantum」を開発した。AlphaTensor-Quantumは、深層強化学習を使用して、Tカウントの最適化とテンソル分解の関係を活用するAIモデルである。
既存のアプローチとは対照的に、このモデルは、量子計算に関するドメイン固有の知識を取り入れるだけでなく、追加の量子ビットと演算を導入することで代替ゲートを実装する「ガジェット化」技術を使用することができる。こうすることで、AIはTゲートの数を大幅に減らすことができる、と研究チームは論文で述べている。
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