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フランス国防省、量子コンピューター開発の新興5社を選定。最大5億ユーロ(約810億円)の契約

フランスの国防調達機関は、2032年までに汎用的な量子コンピュータのプロトタイプ2台の保有を目指している。そこに向けて国内のコンピュータ開発新興企業5社と契約を結んだと発表した。


Alice&Bob、C12、Pasqal、Quandela、Quoblyの5社。契約は、最大5億ユーロ(約810億円)相当であると、軍務省は6日電子メールで声明があった。



マクロン大統領は3年前、国家量子戦略を発表して、この分野でフランスの主権を保証するために必要なコンピューティングリソースを備えることを表明している。量子コンピューティングは、量子物理学の法則を利用し、複雑な問題を古典的なコンピュータよりも高速に解くことを目標として。


同省は声明の中で「量子による革命によって、われわれは環境を前例のない早さで認識し、新素材を発見し、新しい情報伝達方法を探求し、GPSネットワークがアクセスできない場所を航行することができるようになる」と述べている。


選定した5社は、「いずれも難題をクリアするのに必要なものを持っているが、エンジニアリング、製造、産業化のさまざまなハードルを乗り越えて、どれが成功するかはまだわからない」と同省は続ける。そのためこのパートナーシップは、概念実証、成熟、そして産業化という3段階のコンペティションの形をとっている。



プログラム開始から4年後、最も成功した3つのプロジェクトは、規模を拡大できる最高の論理量子ビットを開発するために維持されていく。8年目には、競争は2つの技術に絞られ、128論理量子ビットを目標とするプロトタイプ・コンピューターから、2048量子ビットを目標とする商用システムへと開発が続けられ、顧客へリリースされていくという。




### 参考

  • Alice & Bob:パリにおいて2020年に設立され、3,000万ユーロ以上を調達し、エラー訂正機能を備えたユニバーサル量子コンピューターの開発に取り組んでいる。

  • C12:パリにおいて2020年に設立され、2021年にシード資金として1000万ユーロを調達した後、カーボンナノチューブを使用して量子プロセッサーを開発している。

  • Pasqal:2019年に設立され、これまでに1億4,000万ユーロ以上を調達。中性原子を用いた量子コンピューターを開発している。

  • Quandela:昨年11月に5,000万ユーロ以上を調達し、フォトニクス技術に取り組んでいる。フォトニクスはスケーリングが比較的容易で、大部分が室温で動作するという。

  • Quobly:グルノーブルを拠点とし昨年7月、1,900万ユーロの最初の資金調達ラウンドを終了した。半導体量子コンピュータを開発する。

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